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       カスタマーハラスメントへの対処法

苦情処理担当歴30年のプロがアドバイスする

カスタマーハラスメントへの対処法


               JAMゼネラルユニオン
                  スーパーアドバイザー 野 秀之



1,「時間」と「感情」の関係

私は、某金融会社に勤務し、人生半(ナカ)ばから誰も望まないコールセンターで電話と向き合い、定年まで会社のために 捧(ササ)げてきました。

今までに「出世は二の次」・・・と半ば、出世は諦めたというのが正解でしょうか。

そして、会社の思うままに流され続けやっと生きてまいりました・・・。

 

さて、私の思うようにならなかった人生の自己紹介、ゆっくり読み上げにかかったここまでの時間は ストップウォッチ16でした。

 

次に、題目がカスタマーハラスメントなのに 「なんだグチ〜!?、この定年の爺サン何が言いたいの?  会社人間だったてこと言いたかったの!?」、「カスタマーハラスメントとは関係ないじゃん!?」 と、今どきの若者たちの拒否反応が浮かんできそうですね。

 

と、感じるまでかかった 時間は31でした。

 

カスタマーハラスメント対応の一つの目安ですが、読み始めの16秒まで 何が言いたいんだろうと、迷われた状態から31秒まで来ると 少し苛立(イラダ)つ気持ちに変化していきます。

 

ここで、内容はともかく、何故時間に拘るのかと思われたかもしれません。

人は、「感情」の生き物とよく言われます。

そして、「感情」 は 「時間」 とても深い関係があることを私の人生を例に挙げお伝えしたかったのです。

 

それでは、16がよくて何故31が ダメんなんでしょうか?

大した差もないのにと思われるこの15秒の差 は何なんでしょう。

 

ここから重要なポイントなります。

 

コールセンターでの対応ともなれば、時間の対応を間違えると、たった15秒の差が後々、処理時間を費(ツイ)やすことになりす。

特に、大手企業のコールセンターでは 「ワンストップ」 を進めているため、オペレーターの「Help(ヘルプ)」に気づかず、いつも通り指示するだけと考えていると、それこそ後で大きな苦情・クレームに繋がっている原因と言えます。

誰でもそうですが 「ワンストップ」 というもの、経験を積んでこそできる 技 (ワザ) なんです。

 

【時間から来る感情の変化】

例えば、最初の書き出しから始まった16秒から31秒の間に「感情の変化」が現れ出すのは、実は26秒」 を境 (サカイ) に変化していきます 
  

ストップウォッチで26 

 

 

この「26秒説」は、変化する時間の単位一覧 A の位置に当たります。

【変化する時間の単位一覧】

@   1

A   26

B   10

C   20

D   40

E   60(1時間)  

26秒以内に正しい方向に対応ができていないと、次の落ち着かれるまでの時間が10分単位のサイクル(B〜C)となります。

10分のサイクルで収めることができなかった場合、今度はC〜Eの20分間隔となります。

ここまで来ても相手がまだ収まらない場合、納まるまでのサイクルが 「1時間単位」 へと移っていきます。

     ここで 「それぞれ人は、みな異なるんだから・・・!」 と、信用できないあなたもご自分でストップウォッチを計ってみて、A〜Eのサイクルを試して見るのもいいでしょう。もし、私の言っていることより長い交渉となりますと、次のサイクル 「延長戦の時間」 の単位まで引きづることになりますので十分ご注意をお願いします。

 

【延長戦の時間の単位一覧】

F    2時間

G    3時間

H    1日間

I    2日間

J    3日間・・・  

ここまで来ると、豊富な経験をお持ちのベテランでも収拾がつかず、手ごわい相手なら弁護士の指示に委ねるしかなくなります。今までの経験から申し上げてH以上は、金銭を要求目的としたものが多かったようです。  

ただ、オペレーターも人が対応することですから、長い時間がかかることが悪いと決めつけるわけにはいきません。相手もそれぞれ、こちらも一生懸命対応されその努力が報われなかった・・・いや、理解していただけなかっただけのことですから。 

誰しも、ここまで長引かせたいとは思ってもいませんし、できれば早くお客様との誤解を解き、誰しも最後はハッピーで終わることを望んでいるはずです。

(因みに、私が担当したケースですが、Happy(ハッピー) で終了した相手が、お話好きなのかその後2年間 お付き合いをさせていただいた方が複数おられました。)

これもまた、経験ですね。

では、なぜ「26秒」なのか 「心の変化」を語るうえで簡単に解説していきまょう。 

26秒の重要性】

 <一例として>

あるご家族の日常でのやり取り・・・ 「3人のご家族の物語」とでもしておきましょう。

お子様は男の子45歳かと。

休日、家族3人でデパートへお買い物に出かけるというシュチュエーションです。

若いご夫婦は、子供を引き連れて一番寄りたくない売り場(おもちゃコーナー)は絶対に避けたい一心ですが、45歳ともなればかなり知恵も付いている年ごろです。

デパートに入った途端、おもちゃ売り場から遠い道順を選ぼうとするご両親ですが、不意を突かれ一目散におもちゃ売り場へ行こうとするお子様との格闘を描いています。

結果はお察しの通り、おもちゃ売り場の前です。

ご両親は、別の目的での買い物のため、お子様には「次回に買ってあげるね!」という交渉を持ち掛けます。

しかし、お子様は以前にもその約束に騙(ダマ)された経験があります。

二度も同じ手は喰いません。もう苦い経験はしたくないと脳裏に焼き付いているようで、絶対に引こうとせず実力行使に移ります。

そうです、 「座り込み」 です。 

ご両親も 「今日は買わないから!」 とか、 「置いて行っちゃうよ!?」 と反撃に出ますが、お子様は「ダダを捏()ねる戦法」 で応戦します。

こうなると 【時間のポイント一覧】 の B10分、いや C20分になった経験はお有りではないですか? (実際に時間を測かられた方はいないと思いますが・・・)

ご両親は、周りの目を気にして、ますます強硬に出ようとします。  

しかし 「子供はもう一人前の人間であること」 と、一日一日成長し続けていることを忘れてはなりません。

ここで必要なのは、ダダを捏()ねてから26秒の間でいかに説明・説得するかと言うことでした。

 

【戦法を変えた26秒の説得方法】

ご両親はまずお子様に対して「何がほしいの?」と聞きました。

お子様は、強硬だったご両親が今までと「違う手」で来たため戸惑います。

戸惑った理由は、どの「おもちゃ」がほしいか決めていなかったんです。

お子様の目的は 「ただ買ってもらうこと」 が目的だったんです。

 

前書きが長くなりましたが、ここからが「26秒」の重要な交渉に入ります。

お子様は、目の前にした 「このおもちゃがほしい!」 と指差します。

尽かさず、ご両親は 「そのおもちゃはいくらなの?」 と聞きます。

お子様は、まだ読み書きできないため言えないかもしれません。

ご両親は、例えば金額3,000円のおもちゃを指さしたのなら、お子様に 「そのおもちゃは3,000円もするんだね !?」 と確認します。

お子様自身、心の中で 「高いのかな!?」 と感じてくるはずです。

ご両親は、ここで 「このおもちゃ買ちゃうと今晩、パパのおかずがなくなっちゃうね、みんなお腹が空いちゃうね。」 と説明します。

でも、子供心でも 後に引けないのが人の常。

でも、心の何処かに 「今晩、家族3人のご飯が食べられなくなっちゃうのは悲しい〜」 と思うようになるんです。

ここまでが26秒」なんです。

 

文章で書くとこんなに長くなりましたが、実際は長いようで短い26までが勝負なんです。

是非、初期段階の A26 の間で処理・対応することをお勧めします。

この26の間に説得ができないと、相手はもっと長い交渉に挑んできますのでご注意を!

この後、このご家族はお子様の一歩成長した姿を見ながら買い物に行かれたことは言うまでもあれません。

 

 さて、お子様を 「クレーマー」 に例えると何となくうなづけると思いませんか!?

でも、単なる子供と親との会話じゃないか!? と言われるかもしれませんが、この26秒にはある根拠があるんです。

 

それは精神分析学者の 「フロイト L ラッチ」 先生が説いた 27秒説」 を北海道大学心理学者 坂東義教 (バンドウ ヨシノリ) 先生が講演された時に紹介されています。当時、テレビ朝日にも出演、その時の「モーニングショー 坂東先生の教育講座 子どもの心を育てる」著書に 精神分析学者の 「フロイト L ラッチ」 先生の「情緒の心理」 関計夫訳 厳松堂書店からと著書に載っています。

  みなさんは、この27秒説、おまえが言っている26秒とは1秒 違うんじゃないか! と思われたんじゃないでしょうか?

怒ってからの1秒と、怒こる前の1秒ではまったく苦情・クレームの対応が異なります。

では、27秒説より1秒短い26秒説を使って他の簡単な実験も試してみましたのでご紹介します。

 

IVRの音声ガイダンス】

音声ガイダンスとは、企業に電話を架けるとよくある 「電話誘導案内」 です。

他の呼び名もありますが、電話をすると 「該当する番号を選択してください。」 のアナウンスです。

この音声ガイダンスにイラついたことはありませんか?

企業側のガイダンスは、とかく 「根掘り葉掘り」 と選択させる案内のほか、問い合わせたい内容の番号が中々案内されなかったり、辿(タド)り着くまで全然関係がないことの案内が多かったりするケースがあります。

企業側の思惑は 「お客様のために」、「選択しやすいように」、「より細かく分類しスピーディに案内するために」 との一心で案内されています。

企業の事情と言っても、中身は経費節減や自分の評価に繋げたい! という下心も見え隠れするものの、お客様と 「Win-Win」 との関係を図るためにと実に都合の良いように解釈して作られているものです。

        

私が勤めていた企業の音声ガイダンスの時間は当初 「34秒」 でした。

26秒との差は8です。

 

この8秒差は、 音声ガイダンスからオペレーターに代わった途端、入電の約半分のお客様から要件より先に 「一言の苦情」 を言われてから問い合わせられることが多かったのです。

 



 

 そこで、この音声ガイダンスを26秒に収めたところ全くと言っていいほど苦情が無くなりました。

この音声ガイダンス、お客様からの電話は色々な事情で電話されているので余計な案内は不要ということを証明しています。

【人の感情の変化と動き】

つぎの▼表1▼では、時間で相手の感情がどう変わるのかを表しています。 

 

 <時間と感情の関係>


                                      

                              ▼表1




▼表1▼の解説

1,AA’ ⇒ 穏やかな状況から相手の意にそぐわない対応を26秒以上かけてしまったことで、相手の感情がヒートアップしていくことを表しています。

2,BB’ ⇒ 何らかの原因または、すでに不信感をお持ちでの問い合わせに対し、相手の問題を解消させる対応ができたことを表しています。

3,CC’ ⇒ BB’26秒の間で相手に対し説明・ご納得させることができなかった場合、途中から興奮状態に入ります。この時の興奮状態は10分間を目途にします。この間で的確に対応することができると相手の感情も和らいでくることを表しています。

4,DD’ ⇒ CC’10分間で相手に対し説明・ご納得させることができなかった場合、興奮状態はDD’から10分から20分間隔となり、腰を据えて対応することになります。

5,EE’ ⇒ DD’20分間の説明でもご納得できなかった場合、すでに約1時間近く経過しており、相手の怒りも最高調に達します。

6,FF’ ⇒ 1時間を経過すると、相手も納まりはつかないものの疲れが過(ヨギ)るようになります。お互いにエネルギーを消耗している頃であり、引けない相手は同じことの繰り返しが目立ってくるようになります。

この ▼表1▼ からも分かる通り、4,DD’までの40分の間に納得させる対応ができなければそれ以後、単位が1時間毎、1日毎と長期化することになり、かなりエネルギーを費やすことになることを示します。

ただし、6,FF’以後の対応になっても相手がエネルギッシュだったり、弱みに付け込み奥歯に挟(ハサ)まった言い方をしてきたりする場合、苦情・クレームではなく何らかの要求をしてくることが目的だったりします。早めの判断が必要となります。

余計にエネルギーを使う羽目になりますのでお気をつけください。

 

「時間」と「感情」の変化、如何だったでしょうか?

ご満足いただけたでしょうか?

えっ、この程度なんじゃ〜対応すらできないって!?

そうですよねぇ〜、小生の気遣いの無さ・・・失礼いたしました。

 

では、皆さまの気に入ってもらえるよう次にまいりましょう。

  

2,第一声で相手を読みとる

ここでいう第一声とは、相手がどんな状況に陥っているのか判断するものです。

例えば、直接相手と会った時でも、電話でも相手と初めてお話しする際の「声のトーン」のことで相手の感情の度合いを測定します。

 

それは 「あのねぇ〜」 の 「あ」 であり、「オタクねぇ〜」 と、言ってくれば 「オ」 のトーンのことです。

これは、相手が今どのような状態にあるのか、相手の性格を把握するためで、第一声を判断材料とします。

実際は、交わす言葉の中で例えにあげた「あのねぇ〜」であり、「オタクねぇ〜」のトーンで判断されても構いません。ただ、秒数は感情とも連動していますので、早めの判断が後に生かされてきます。

これに相手の会話のスピードを加えていきます。

「第一声」 が今、相手がどのような状況なのか下記の▼表2▼に当てはめていきます。


:「肖像権!?」の侵害の恐れがあるため、一部伏せております。


  ▼表2



縦が相手の声のトーンの高低を表します。

上に行くと 「高い」、下に行くと 「低い」 を表します。

横が相手の話すスピードを表しています。

左に行けば「遅い」、右に行くと「速い」に分けます。

それをABCD4つのタイプに分けます。

相手の「第一声」が、▼表2▼のどのタイプなのか、対応を変えていくことになります。

では、それぞれのタイプの特性を見てみましょう。

 

4つのタイプの特性】

Aタイプ / トーンが高く、早口のタイプ

このタイプは、怒り先行型です。まず自分がとれだけ被害を被ったのかを相手に知ってもらいたい、ちょっと古い言い方ですが「瞬間湯沸かし器」がこのタイプで、自分の感情を抑えることができない性格です。その怒りは素直に言ってくるタイプの方が多いです。性格上、早く結果を望まれる方で 「この責任、どう取ってくれるのか!?」 という言葉がよくでてきます。この苦情のほとんどは、こちらのちょっとした案内不足や、個人が持つ「常識」によるズレなど 「早とちり」 や 「勘違い」 と言う噛み合っていない状況から来るものも多く、こちらも説明し納得してもらいたい一心で 「ですから・・・」 とか 「先ほども申しましたが・・・」 と、つい否定的な言葉を使いたがりますが絶対に口にするのは禁物です。何故ダメなのかは後程ご説明することにして、ここは、全く相手の言葉に動じず、よりスローペースな話し方で 「26秒」 経過すると、10分以内に自(オノ)ずと方向性が見えてきます。

Bタイプ / トーンが高く、遅口のタイプ

   このタイプも感情的です。自分の言いたい気持ちをグッと抑え、冷静さを装ってくるタイプです。会話の中では、ご自分が100% 正しいことを前提に話されてくるので、こちらの回答によっては反撃に出たいと伺っています。ただ、どうしても感情が先に来るため、こちらの説明に耳を傾けてくれません。いや、実は傾ける余裕が無いと言った方がよいでしょう。このタイプは、何でこのタイミングでと思うほど「責任者に代われ!?」、「社長を出せ!?」と言ってくる方が多いですね。 当然、こちらは「私がここの責任者です!!」 と返答するのですが 「じゃ、責任を取れ!」 と、どうしても自分が優位の立場で物事を進めたい方です。相手の引き出しの数が少なければ、このタイプは20分の間で処理・対応するよう心がけます。長居は無用です。

 

Cタイプ / トーンが低く、早口のタイプ

   このタイプは、グッと感情を抑えながら言っているのですが、やり込めたい感情を抑えることができないタイプです。このタイプは「年配」の方に多く見かけます。相手は今までの人生経験を武器にこちらを追い詰めたい気持ちが先立つためか、最初の問題から少しズレてきたり、チグハグ差が見え隠れしてくる場合もあります。だからと言って、それを指摘してしまうとまた、別な線路に行ってしまい事を大きくしてしまいそうです。これは言い方が悪いですが 「よいしょ」 しながら最後はAタイプの終結方法が無難ですね。

 

Dタイプ / トーンが低く、遅口のタイプ。

このタイプは、一言一言頭で考えながら理屈で責めてくるタイプです。自分の苦情には寸分の間違いはなく、責任はすべてそっちにあると理論的に主張してくる手ごわいタイプに入ります。

このタイプは、職業にもよりますが、若いと30代後半から50歳前半に多いですね。

特に、お金に携わるご職業の企業にお勤めの方は、攻めてくる前に規約など読み込まれて挑んでくるため、こちらのオペレーターが即答できなかったり、ミスを誘ってきたりと、対応の悪さを盾にその隙間(スキマ)を責める(屁理屈っぽい)で迫ってくるタイプが多いようです。特に、リスクのある業種にお勤めされている方など私たちの比ではないほど年収も高かったりプライドもかなり高いのですが、数字に追われる毎日を過ごされているためか何処かに捌()け口を探しているのかな!?と思われる事例も多々あります。

かなり、こちらも対応に苛立(イラダ)つ相手ではありますが、ここは大人として感情はまったく表面に出さない対応に終始することをお勧めします。

 

さて、このABCDタイプを第一声で見抜くことができると、ご自分の気持ちが一瞬楽になり、分析がてら試して見るのも面白いでしょう。見抜く力が付けば、後々の処理方法・対応が見えてきますので、処理時間も短くなってくるはずです。

 

でも、やっぱり一番苦手なのは「Dタイプ」でしょうね。

理論的で揚げ足を取るタイプが多いので、自分に非があることを嫌いまし、こちらが我慢できずに「法改正で・・・とか、営業妨害・・・!」などと言い返すものなら、相手の罠にまんまとハマってしまいます。十分、ご注意ください。

 

まあ、それも4つのタイプを確定した後に、「時間」と「感情」の関係を駆使(クシ)しながら、ストップウォッチを計り感情の行方(ユクエ)を追うだけです。

肝心なのは26秒」ですからね。

ご健闘をお祈りします。

 

では、みなさん頑張ってくださいね。

 

ええっ、まだダメですか?

全部が全部、この例に当てはまるはずがないだろうって!?

それもそうですね。

では、次に移りますね。

 

3, 相手にほとんど伝わっいなかった

「先ほども申し上げましたが・・・」 とか、「先ほどもご案内しましたが・・・」 どちらでもこの会話を聞くと相手は 「だから何だって言うのよ!?」 と、今まで以上に怒りを買う言葉に変身します。

 

それは何が原因なのでしょう?

怒る原因として考えられるのは、

1,説明する側が、何度も説明 (業界用語かも!?) しているが、実は相手にその意味が伝わっていなかった。

2,相手側が、興奮していて聞く耳を持っていなかった。

 

ここで、世界的有名な心理学者をご紹介します。

アルバート メラビアン(米出身)であります。

そうです 「メラビアンの法則」 とも言われていますが、ご存知ですか?

この法則、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べると

「メラビアンの法則とは、矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかを判断するアルバート・メラビアンが行った実験についての俗流解釈である。」 と記載されています。

要するに、誰でも理解しやすい俗説の方が有名になったようです。

本当の研究内容は、私のような 「ド素人」 にはチンプンカンプン。

なので、有名になった俗説の方を簡単にご説明しますね。

   

【メラビアンの法則(俗説編)

  1,会って(対面)伝える    視覚情報 55%

  2,電話で伝える        聴覚情報 38%

  3,書面・メールで伝える   文字情報  7%

   

この俗説で、各情報の伝達を率(%)で表しています。それぞれ、こちらが伝えたい相手に何%伝わっているのかを意味します。

と、言いますか逆にこちらが一生懸命100%説明しても相手には55%しか伝わっていないということを意味しているんです。顔を合わせないだけの電話なら38%に落ち込むんです。

書面なら7%、突然送られてくるDMやチラシなど、7%の反応が高いのか、低いのかという意味となります。

 

そして1,3,それぞれの%を合計すると100%になります。

まあ、当たり前と言えば当たり前なんですが、普段皆さんも知らず知らずにやっていることなんですが・・・。

例えば、取引先へ営業に行く際、事前に1.電話でアポイントを取り(38%)2.手元に資料を作成して(7%)3.相手と会って説明(55%)していませんか?

これって 「100%の営業」 なんですが、時には採用されなかったり、成約にならなかった苦い経験はお有りではないでしょうか?

失敗した原因は、あなたのテクニックが劣っていたのか、それとも案内した製品が問題だったのか? 取引先に問題があったのか問われるところです。

 

話を戻しますが 「先ほども申し上げましたが・・・」 の件ですが、この俗説を元にお話すると、実際に対面でどんなに説明しても相手には55%しか伝わっていないと予測ができます。

相手が興奮状態にあれば伝わる比率はもっと下がるでしょう。ましてや、顔を会わさない電話での伝達率は最高でも38%でしかないのです。

じゃ〜、どうすれば良いのかと問いたいでしょうが、相手に悟(サト)られないように声の「トーン」を変えたり、話し方の「スピード」を変化させながら相手の脳裏に残る印象を付けさせる方法です。

それは、あなたの人を引き付けるユーモアのセンスや得意なテクニック・魅力で「100

%+α%」カバーできるかです。

 

よって 2,第一声で相手を読みとる」 章 に遡(サカノボ)ると、相手を4分割に分けていましたが、実はあなた自身も4分割に変化させて対応しなければならないと言うことを意味します。

 

分かっていても、自分の性格なんて中々変われないよ。と思っている方・・・

これで自分の性格を変えられるようになれば、世界を変えると言っても過言ではありませんよ。

(ちょっと、オーバーでした)

 

では、次にどんなテクニックを使えば、克服できるんでしょうか!?

 

4,テクニック編

皆さんも、カスタマーハラスメントの題目に目を止められたということは、興味をお持ちであったか、それなりに苦情・クレームに特化されてきた方とお見受けします。

そこで、ここでは尊敬語とか丁寧語など言葉遣いについては、広く出まわっていますので、一切、省(ハブ)いちゃいます。悪()しからず!

 

ここでは、逆に使ってはいけない言葉・しぐさ・態度などをご紹介していきます。

 

【人に対して使ってはいけない仕草 ワースト3

   ワースト3  相手に指(人差し指)をさす

   ワースト2  溜息(タメイキ)をつく

   ワースト1  口(クチ)でチェッと鳴らす

 

と、言われています。

 

ワースト3は、対面での時にやりそうですよね。相手に指をさす行為は老若男女問わず、親子の関係でも嫌われます。そして恋人も気の通った愛人!?も同じです。

特に上司の方、いつも部下を叱りつける時、人差し指で机を叩くあなた (うちの親父もよくやってました)、普段の仕草が出てしまうので気を付けてくださいね。そういう性格は是非、治してください。

ただし、聴覚障害者同士では手話が言語となり、人差し指で相手をさす手話があります。

これは「あなた」を意味するものなので、くれぐれもお間違いなさらぬようお願いします。

 

ワースト2は、対面でも電話でも知らず知らずに出る場合があります。

特に、苦情・クレームの対応にかなりの時間を要しているときなど、無意識に出てしまう場合があります。相手が落ち着いてきたと 「一安心の呼吸」 が溜息をつかれたと取られ、またぶり返してしまったりすると、今までかけた時間が台無しになります。

 

ワースト1は、「口(クチ)でチェッと鳴らす」ですが、ほとんどの方は「普段は使わないし、使おうとも思っていないよ!」とおっしゃいます。

が、これも相手との会話で 「ちょっとお待ちください」 と言うつもりが「チェッ・・・」に似た発音となり 「」チェッ、お待ちください!」 に誤解されやすくなります。この場合、後々間違わないよう「少々お待ちください。」が良いでしょうね。

 

もう一つ、個人的な見解ですが「ワースト4を加えてみました。

これは、意見が二つに分かれるところですが、それは 「謝罪」 の言葉です。

「申し訳ございません!」 これを指摘されるのは、特に弁護士など法的に詳しい方がよくおっしゃいます。

「謝ったら自分の非を認めたことになる、安易に誤ってはいけない」とアドバイスされます。

ところが私の場合、苦情・クレーム対応している際は 「謝罪の大安売り」 です。

相手が、今、誤ったんだから全てそちらに非があると認めたんだ!?と言われた場合、こちらは 「あまりにもお客様がお怒りになられているものですからお詫び申しあげました。」 と、相手が勝手に怒っていることに対し謝罪した意味合いで返します。

 

私は、これを「攻撃の謝罪」と呼んでいます。

「謝罪」は、心から謝る言葉ですが、他に謝罪の引き出しも持っていると対応が楽になります。

対面で相手が目の前にいる場合、その場で謝罪すると心からの謝罪の意味に取られます。

「攻撃の謝罪」 は、相手の前まで一歩二歩接近し謝罪する行為。

これは、相手が威圧に感じ取られ距離まで接近して謝罪することになります。

この使い分けをすると、クレーム対応が楽しくなると思います・・・。

 「電話での攻撃の謝罪」 は、話すスピードを極端にスローにしたり、お詫びしていく上でバリエーションが豊富だと、相手がこちらを「苦情クレームの強者(ツワモノ)と勝手に勘違いされることもあります。

 

このカスタマーハラスメントでの案内は、皆様の一つのヒントとしてご利用ください。

全てを網羅(モウラ)するには足りないでしょうが次回、お会いできる時までのお楽しみといたしましょう。

 

ここまで如何だったでしょうか?

お役に立てましたでしょうか?

一つでも皆さんのヒントになれば幸いです。

 

ええっ、まだ説明していないことがある?

何でしたっけ?

1,「時間」と「感情」の関係の中で「@1秒」の説明がされていませんよ!

 

そうでしたね。自己満足の世界につい浸っていました。大変、失礼いたしました。

では、最後のご奉仕です。



 「@1秒」 について

 

ストップウォッチで 1  



1秒とは

この1秒は、相手と話しているときに、一瞬 「間()」 が開()く時があります。

正確には0.61.4秒かもしれませんが、これを私は1秒ルールと名付けています。

この 「1秒の間()」 は、非常に短いですが、【時間と感情の関係】の▼表1▼ のA線からE線のどこの状況でも発生するものです。

「自分から取りつくろわなければ!」 と先立つ気持から、先に話しがちとなりますが決して自分から話し始めてはいけません。この一瞬の間の取り扱いを間違えると自分を後々不利な立場に追い込んで行ってしまいます。

必ず、相手から話し始めるまでグッと堪(コラ)える必要があります。

相手が怒って 「おい、聞いてるのか!?」 と言われがちですが、これは焦っている方が先に話し出す習性から我慢は心の余裕 「、駆け引き」 と思ってください。

 

最後になりますが、この「@1秒」には「間()」の他に、もう一つの意味があります。

それは、相手が強く主張された際、すぐに言い返したいまたは、否定したい気持ちを抑えるため、ご自分でわざと 「間()」 を作る(言葉を一旦、喉の奥に呑み込んでから発声する)行為です。

これは、相手のペースに呑まれ込まれないようにするためと、自分もエスカレーションに巻き込まれないようタイミングを外すためです。

 

以上、細かいことばかり言ってと思われたんじゃないでしょうか?

そして、少しはご理解いただけたでしょうか?

お付き合いしていただいたので、自ずと答えは見えてくるはずです。

 

ご一読いただきました皆さまのご成功をお祈りしております。

本当に長い時間お付き合いいただきありがとうございました。

 

   ではまた、次回お会いしましょう。


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